HGF(肝細胞増殖因子)中村敏一氏著「認知症治療の革命」より抜粋
HGFは肝臓の細胞を再生させる因子として、1984年に大阪大学名誉教授・中村敏一氏により発見されました。その後、多くの研究が行われ、今では、肝臓だけでなく、腎臓、肺、心臓、血管系、神経系など体中の組織に作用して、自然治癒力を支える組織再生・修復因子であることが分かってきました。
HGFは、健康でいる時はあまり体の中で作られていませんが、病気になった時には、血液中のHGF量は増加します。右のグラフの通り、20歳代で100とすると、50歳代で約60に、70歳代では約40にも低下しています。この低下が、高齢化に伴う様々な病気や生活習慣病などが、発症しやすくなることと関係しています。
とりわけ、肺炎や肺線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患の増加と深く関係しています。これらの病気になる前、すなわち、未病の状態で改善するには、血液や組織の中のHGF量の低下を防がなければなりません。そのためには、HGF誘導因子をサプリメントや食品から摂取する必要があります。HGF誘導因子は、一般の食品にも多数含まれています。代表的なものには昆布、もずく(フコイダン)などがあります。
HGFの多様な作用
- 抗線維化・線維化解除
- 抗炎症
- 神経保護・神経新生・神経ネットワーク促進
- 血管新生・リンパ管新生
- 組織再生
- 抗細胞死・傷害防止
高いHGF誘導活性を持った生薬混合エキス
HGFそのものを経口薬として摂取できないので、HGFの産生を促す物質を含む食材や薬を体の外から摂取し、体内のHGFを増やそうとする方法の研究から生まれました。
組織化された軍隊の兵力が一人の兵隊の力に勝るように、抗認知症エキスに配合した12種類の生薬も、このような考え方で構成されています。
それぞれが役割分担をして総合力を発揮するため、単品の生薬にはみられない非常に高いHGF誘導活性がみられます。